1. はじめに
オーディオブックとは、声優さんが本を朗読し、音声として本を楽しむコンテンツです。
私は読書というものがやや苦手ですが、物語に触れることは好きなので、よくオーディオブックという形で読書(?)を楽しんでいます。
2. ストーリー概要と世界観
- あらすじ
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。
合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明け――。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……!!
究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!
ミステリーの定番の「密室」「連続殺人」というワードからわかる通り、いわゆるクローズド・サークルものの小説ですが、この作品はそのクローズド・サークルの作り方が特殊で、パニックホラー×ミステリーという異色の作品でした。
現実ではありえない設定を使えるが小説の魅力ですよね。
正直に言うと、私は最初聞いたとき、なんか思ってたのと違う…と感じてしまって、一度聞くのをやめてしまったのですが、少し時間を開けて聞き直すととても面白い作品でした。
3. キャラクター
物語は主人公葉村譲とその先輩の明智恭介、探偵少女剣崎比留子の3人がメインで始まっていくのですが、明智と剣崎がキャラが立ちすぎていたため主人公はいわゆる普通な大学生という印象です。
この普通さに読んでいる側は感情移入できるし、この舞台の異常さを強調させたのかなと思います。
ミステリーものなので当然殺されるキャラクターもいるのですが、個人的に魅力を感じていたキャラクターが早々に退場してしまったのは少し残念でした。
ヒロインの比留子は、目を引く美少女で、お嬢様で、探偵で、とありがちな設定と言ってしまってはそれまでですが、とても魅力的なキャラクターで、特にオーディオブックだと原作では伝わらない声の可愛らしさも感じられました。可愛い!
口癖なのかな?何度か出てきた「取引しよう、葉村くん」というセリフが好きでした。
まとめ
ナレーションの方々の演技も上手でとても面白い作品でした。
続編の「魔眼の匣の殺人」もオーディオブック化されているので、次に聞いてみる予定です。