オーディオブックで聴く『魔眼の匣の殺人』(ネタバレなし)

オーディオブック

1. オーディオブックとは

まず、私は読書があまり得意ではありません

「好きではない」のではなく「得意ではない」のです。
創作作品などは好きなので、ドラマや映画、アニメ、漫画などは好んで見聞きしますが、読書となるとどうにも二の足を踏むといいますか、億劫になるといいますか…
小さい頃に読書習慣がなかったのが、大人になった今にも影響しているのでしょうか。


そんな私が最近始めてみて、私にピッタリだと思ったのがのが「オーディオブック」というジャンルです。

オーディオブックとは、ナレーターさんや声優さんが本を朗読し、音声として本を楽しむコンテンツです。
通勤時やジムで運動しているとき、入浴時や就寝前などに気楽に本を楽しむことができます。

オーディオブックのサービスとして2トップといえるのがAmazonが提供する「Audible」とオトバンクが運営する「魔眼の匣の殺人』というミステリー作品をaudible.jpで聞いた感想をネタバレしないよう簡潔に書きたいと思います。

2. 『魔眼の匣の殺人』の概要

あらすじ(引用元:東京創元社公式サイト)

あと二日のうちに、この地で四人死ぬ
人里離れた施設に暮らし、予言者と恐れられる老女は、その日訪ねた葉村譲と剣崎比留子ら九人に告げた。
直後、彼らと外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちて脱出不可能に。予言通りに一人が命を落とし、さらに客の女子高生が予知能力者と判明して慄然とする葉村たち。
残り48時間、死の予言は成就するのか。ミステリ界を席捲したシリーズ第2弾!


魔眼の匣の殺人」は、デビュー作で「このミステリーがすごい!」1位を獲得した『屍人荘の殺人』の続編。
「魔眼の匣の殺人」も、「本格ミステリベスト10」や「このミステリーがすごい!」など複数のミステリランキングでベスト3に入っている人気作品です。


3. 実際に聴いてみた感想

まず何よりナレーターの方々の演技がいい。
私は声優についての知識が乏しいため、その方が著名かどうかは存じ上げませんが、1つの作品に15名以上のナレーターの方がキャラクターを演じてくださっていてとても聞きごたえがあります。

本作で演じてくださっているナレーターの方々(敬称略)
千葉翔也、黒木ほの香、柳原かなこ、上村源、峯田大夢、山本綾、和村康市、真瀬皐、山口キヨヒロ、関口理咲、神田みか、石橋遊、桜木信也、楠まりな、松村悠哉、山下実咲

オーディオブックには、1人のナレーターが全てを読むタイプと、1人1役で登場人物ごとにナレーターが変わるタイプがありますが、audiobook.jpの魔眼の匣の殺人は後者の1人1役タイプの作品になります。
※Audibleにも魔眼の匣の殺人はありますが、こちらは前者のようです。

内容自体は前作同様、クローズドサークルのミステリー作品。
しかし、前作がパニックホラー風のミステリーだったのに対し、今回は予言というオカルト要素がテーマということで、作中の雰囲気は大きく変わっており、クローズドサークルならではの閉ざされた空間での緊張感や、予言に翻弄される登場人物たちの心理描写が秀逸に表現されています。

ある日運転中聞いていたとき、とあるキャラがいかにもな死亡フラグのセリフを発した際は、思わずやめろぉ!と声に出してしまいました…
ある意味、一人で運転中に聞けるオーディオブックだからこそできることですね。

ちなみに私が今作中で一番好きなセリフは比留子さんがぽつりと漏らした「壁ドン・両手バージョン背式
唐突に発せられたこのセリフが面白く可愛らしかったので戻って何度か聴き直してしまいました。
どんなシチュエーションで言ったのかはぜひ聞いて確かめてください!

1作目の「屍人荘の殺人」がパニックホラーミステリーだったのに対し、その続編である今作は超能力や予知というオカルトを利用したミステリー作品でした。

舞台自体は変わるので今作から入っても大丈夫ではありますが、主人公の「葉村 譲」と「剣崎 比留子」の関係や境遇などを把握するためには1作目から入った方がいいと思います。

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